SEO入門#2 検索エンジンの歴史
SEOは、日本においては2012年4月以降大きく変動しました。過去のSEOテクニックはもう使えません。これからSEOを学ぶ人は、検索エンジンの歴史を知る事で、SEOについての無駄な知識を習得する必要がなくなります。M&Aによって構造が変わって行く様にも注目してください。
米Yahoo!と日本法人のヤフーは動きが異なるので、日本法人を「ヤフー」と表現しています。
1995年 | Yahoo!設立(ディレクトリー型) AltaVista設立(ロボット型) |
1996年 | Inktomi設立(ロボット型) Yahoo!とソフトバンクの合弁でヤフー株式会社を設立 Yahoo!がAltaVistaを採用 |
1997年 | Overture(Goto.com)開始 |
1998年 | Yahoo!がInktomiを採用 Google設立 MSNがInktomiを採用したMSNサーチを開始 |
1999年 | 日本でNTT-X(現NTTレゾナント)がInktomiを採用したgooを開始 ヤフーがgooを採用 NetscapeがNetscape Open Directory(現ODP)をオープン |
2000年 | Yahoo!がGoogleを採用 Googleが検索連動型広告AdWordsを開始 GoogleがディレクトリにOpen Directory Projecを採用 |
2001年 | ヤフーがGoogleを採用 ヤフーがYahoo!ビジネスエクスプレスを開始。(ディレクトリ登録の有料化) |
2002年 | Yahoo!がInktomiを買収 |
2003年 | GoogleがAdSenseを開始 OvertureがAltaVistaを買収 gooがGoogleを採用 |
2004年 | Yahoo!がOvertureを買収しOvertureの社名をYahoo! Search Marketingに変更 Yahoo!独自の検索エンジンYSTを採用 facebook設立 |
2006年 | MSNが独自の検索エンジンLiveサーチを開始 GoogleがYouTubeを買収 Twitter設立 |
2007年 | GoogleがDoubleclickを買収 |
2009年 | MSNがLiveサーチをBingに変更 GoogleがTwitterやFacebookを対象にリアルタイム検索を開始 |
2010年 | Yahoo!がMicrosoftと提携し検索エンジンBingを採用 ヤフーがGoogleと提携しGoogleの検索エンジンを採用 |
2011年 | GoogleがソーシャルネットワークサービスGoogle+を開始 リアルタイム検索を終了 Googleディレクトリを終了 米Googleパンダアップデートを実施 |
2012年 | Google ペンギンアップデートを実施 日Google パンダアップデートを実施 |
Google参入以前
検索エンジンらしきものは1990年頃から、自分のブックマークを公開するというカタチでポツポツと現れだすのですが、Yahoo!の影響が大きかったので、この年表はYahoo!からスタートしています。スタート当初のYahoo!はディレクトリー型と言って、人の手でカテゴリー分けをし登録していました。そこへAltaVistaやInktomiといったロボット型検索エンジンが登場してきます。Yahoo!もディレクトリー型は継続しながらも1996年にはAltaVistaの検索エンジンを採用、しかし1998年にはInktomiに乗り換えています。
この頃のアルゴリズムは、キーワード出現率に基づいてページを評価していました。
当時のSEO
(各項目についてはリンク先で説明します。)
Google参入
Googleの参入で検索エンジンもSEOも大きく変化します。Googleが開発した「PageRank」というアルゴリズムは、「注目に値する重要なウェブページはたくさんのページからリンクされると考えられる。」(アメリカ合衆国特許第6,285,999号)に基づいている。リンクの数が人気投票の様に作用し、リンクの数が多ければ上位表示されるというようなアルゴリズムです。Googleの登場で検索結果に対する満足度が飛躍的に上がり、Googleの利用者は急増しました。Yahoo!や他のポータルサイトがGoogleを採用している事からも、その検索精度が高かった事がわかります。
当時のSEO
各項目については別記事で説明します。
Yahoo!の動き
年表を追って行けば、Yahoo!が検索エンジンの精度を上げるために苦労している事が解ります。AltaVistaからInktomi、そしてGoogleへの乗り換えをしながら、2002年にInktomiを買収。2004年にOvertureを買収した時についてきたAltaVista、それらの技術をベースにYahoo!独自の検索エンジンYSTを開発。しかし、YSTを捨て、米国ではBingを採用、日本ではGoogleを採用し今に至ってます。
2011年 パンダアップデート以降のGoogle
日本において、検索エンジンと言えばGoogleがデファクトスタンダード状態で、SEOと言えば「検索エンジン最適化」ではなく「Google最適化」と言えてしまう状況です。そのGoogleが米国で2011年2月に導入した「パンダアップデート」(日本では2012年7月導入)、また2012年4月に導入した「ペンギンアップデート」によって、大幅に検索品質が向上しました。逆に、テクニックや裏技によるSEOは全く価値がなくなり、それらに頼っていたSEOは壊滅状態に追い込まれてしまいました。
結局前回の記事「SEO入門#1 SEOとは」と同じ結論になってしまいますが、テクニックによるSEOは終わり、情報の価値を上げる事が一番のSEOだということをまずは理解していただいたうえで、SEOについて学んでいただく事が、最も近道だと言えます。
次回以降、過去のSEOテクニックについて紹介したいと思います。その目的は、「こんなことやっても無駄」と言う事を理解していただく事と、もし今後、SEO会社に依頼を掛ける事が有れば、良いSEO会社か悪いSEO会社かを判断する軸を持っていただく事の2点です。
■□■ 最後までお読みいただき、ありがとうございます。■□■
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